観光フォーラム「サテライト」
私は先日書いたニフティの観光フォーラムで1年間、エッセイを書いていたことがある。週に1度、スタッフのメンバーが、会員の書き込み内容をまとめたダイジェスト版とお知らせなどをアップしていて、その中に「サテライト」という読み物コーナーがあったのだ。私は1か月1本、1年で12本。フォーラム終了とともにその著作権が全面的に返されたので、後日ここでアップしていこうと思う。
書いたのは1999年で、丁度「瀬戸内しまなみ海道」開通、尾道市政百年などと重なっていた。当然時代遅れな内容の部分もあるし、改訂が必要な部分もあるが、そのまま載せて「そういう気分だったな」というのがあった方が面白いかもしれないとも思う。尾道が旅番組や情報番組に全国ネットで出まくっていた年。大林宣彦監督の「あの、夏の日」が公開になり、尾道水道に浮かんだ客船の中に特設映画館があったという、今考えると夢のような伝説のような・・>クリック
1回目は「神戸の朝に」というタイトルで、震災から4年近く経った1998年暮れに神戸で思ったことを現地のホテルで書いた物だ。だいぶ復興が進み「どうぞ観光に来て食べて泊まって」というキャンペーンが盛んに行われ、ルミナリエも定着。「そろそろ行ってみよう」という気持ちになって行った時だ。街を行き交う人、電車に乗っている人を見ているだけで、「1人1人に話を聞いたら、心に大変な荷物を背負っている人も沢山混ざっているのだろうな」と思い、それでもたくましく働き、生きている姿に感動したことを鮮明に覚えている。
確かに「単純に楽しめる」雰囲気ではなかったのだが、しかし行ってみて良かったと思っている。ボランティアもせず遊びに行っただけなのだが、現場の空気を感じることは大事なことだと改めて思った。テレビを見て感じることとは次元が違うのだ。
私がその前に神戸を楽しんだのが震災の前の年の暮れ。だから、震災の朝にテレビで映像を見たとき、すくむ程の怖さと、「あんな綺麗な楽しい街だったのに」という悲しさと悔しさのようなものが湧いてきたのを覚えている。
震災の時、私はまだ観光フォーラムに入っていなかったのだが、安否確認などの情報収集・発信で大変な数の書き込みがあったそうだ。そんな時を経て、震災から10年で観光フォーラムが終わり、私がブログでこんなことを書いている。たった10年で、こんなに通信手段も速度も変化している。通信手段が変わっても、心は変わらずにいられるだろうか。私に関していえば、進歩してないことだけは確かなのだが。
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コメント
うえのさんコメント有り難うございます。無理なんて飛んでもないことで、ご指導頂かなかったらマトモに皆さんに読んで頂けるような物にはなりませんでした。その節は本当に有り難うございました。
現在進行形で載せているブログは、考えてみればあれの続きのような物なので、昔のも振り返ってみたくなりました。少々手を加えたりしてますが、内容は当時と同じなのでFTABIの方にはご退屈な企画でございます(^-^;。ネタ不足を補う「使い回し」企画とも言います(*_<)☆\
投稿: おのふみと | 2005.03.02 04:29
こんにちは。
連載がいよいよ始まりましたね。当時は執筆に関しましてご無理なことばかり申しまして、今でも有難く存じております。本当にありがとうございました。
新たなブログという場でのサテライト、楽しみにしております。
投稿: うえの | 2005.03.01 18:25